井荻から西側は踏切解消します 
鷺宮地域の開かずの迷惑踏切? 
中野区の辺境にある為か先送りの様子であることが、とある区議会議員の質問から見えてきました。
2月13日、杉並区立井草中学校で開催された東京都・杉並区・練馬区・西東京市・西武鉄道株式会社主催の西武鉄道新宿線(井荻駅〜西武柳沢駅間)の連続立体交差化計画及び駅前広場計画などの関連する都市計画についての都市計画素案説明会に参加いたしました。説明会で発表された都市計画素案の内容は、「約5.1キロの対象区間を高架化し、19カ所の[16]踏切 を除却する。総事業費は約1,710億円を想定。2020年度には都市計画決定し、2021から2022年度に国への事業認可申請を目指す。最短スケジュールでは2023年度に着工し、15年後の2038年度に立体化が完了する」というものです。この説明会の内容を受け、質問させていただきます。

 説明会では、井荻駅から西武柳沢駅間の連続立体事業が野方駅から井荻駅間より先行して着手との説明がありました。これまで早期実現を待ち望んでいた地域の方からは、野方・井荻間が先送りされてしまったとも見えるが、どうなるのかとの御質問もいただきました。

 初めに、早期事業化を要望している野方・井荻駅間の連続立体交差事業への影響について伺います。

 井荻・西武柳沢駅間については、構造形式が架線高架方式とされ、環状8号線は既に立体交差化を完了していることから、鉄道線形上、井荻駅西側の第2号[17]踏切 の除却ができないとの説明がありました。

 野方・井荻駅間の構造形式についてはどうなるのか伺います。

 環七から鉄道部が地上化される野方駅も同じような構造上の課題を抱えていると考えますが、開かずの[18]踏切 解消策についてはどう考えているのか伺います。

 井荻・西武柳沢駅間は高架化と方針が示され、一方、中野区内は過去に全線地下化を訴えていた経緯もあり、高架化についてはあまり検証がされてきていない印象があります。

 高架方式については、地域からは、高架化した構造物により生じる北側の日陰、鉄道の走行に伴う騒音・振動、鉄道を高架化させるための北側に整備される側道のための土地提供について、心配の声が聞かれています。高架方式が採用された際の地域への影響についてはどうなるのか伺います。

 井荻・西武柳沢駅間の説明会では、「高架方式における用地取得対象面積は約3万9,600平米、対象建物件数は232件、地下方式における用地取得対象面積は約1万1,600平米、対象建物件数は179件」と説明がありました。野方以西の連続立体交差事業を進める上での用地取得についてはどうなるのか、どのような検討がされているのか伺います。

 また、地下化方式については、「鷺ノ宮駅南側には、近接する妙正寺川が流れている。地下方式が採用された場合の河川の水害などによる影響はないのか」と心配する声も聞かれます。地下化方式の水害などの影響はないのか、伺います。

 西武新宿線沿線野方以西の沿道沿いでは、地下化を求める動きが高まっているように感じます。一方では、高架化された西武池袋線と比べ、新宿線は遅れをとっているとの声もあり、高架化のほうが早く進むのではないかとの意見もあります。様々な意見が地域にはありますが、地下化派、高架化派のように地域が二分され、対立関係を生むようなことがあっては、沿線まちづくりをスムーズに進めることはできなくなってしまいます。

 区民の合意形成を図るために、区としてどう取り組んでいくのか、お考えを伺います。

 まずは、現段階での沿線まちづくりに関する区の考え方や連続立体交差事業の進捗状況をわかりやすく区民に伝える必要があります。様々な機会をとらえ、的確に情報提供をすべきであると考えますが、御見解を伺います。


さて、区長の答弁ですが・・・ 
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・・・議員の御質問にお答えいたします。

 まず、西武新宿線沿線まちづくりについて、井荻駅以西の先行による野方・井荻駅間への影響についての御質問でございます。野方・井荻駅間及び井荻・西武柳沢駅間は、ともに国から着工準備採択を受けており、事業化を前提とした位置付けであると認識しております。着工準備段階にある区間は、構造形式の検討や地元区市が行うまちづくりの計画などについて、それぞれの区間ごとの準備が整った段階で都市計画素案公表など次の段階へ進むものであり、ある区間の事業の進捗は他の区間の事業化に影響を及ぼすものではないと考えております。したがって、井荻駅以西の区間が事業化に進むことによって、野方・井荻駅間の事業が先送りされたとの事実はなく、区としては引き続き地域のまちづくり整備方針の策定などを急ぐとともに、一日も早い事業化を関係機関に働きかけてまいります。

 次に、野方以西の構造形式や開かずの踏切解消への考えについてでございます。御指摘の井荻2号踏切と同様に、環状7号線が既に鉄道と立体交差化していることを踏まえて区間設定をされているため、東京都からは野方1号踏切についても除去に様々な課題があると聞いております。しかし区としては、野方駅周辺一帯のまちづくりを考える上で、鉄道による分断を解消する野方1号踏切の除却はまちづくりの生命線であると考えており、除却可能な方策を検討し、東京都と意見交換を行っているところでございます。

 なお、過年度に区が実施した検討においては、高架方式の優位性が高い結果となっております。構造形式については、事業主体である東京都が決定するものであると認識しております。

 次に、高架方式に対する地域の皆さんの御心配についてでございます。御懸念の日陰や騒音、振動などについては、東京都の環境影響評価条例に基づき予測評価が行われ、環境保全のための必要な措置が講じられるものと認識しております。今後、環境影響評価について調査計画書や評価書案が示された段階で地域の皆さんに情報提供するなどして、区として、東京都が適切に対応するよう求めてまいります。また、仮に高架化になった場合には、側道整備に必要な土地をお譲りいただくことについては、事業主体である東京都や工事を担う西武鉄道とともに、権利者の皆さんに対して丁寧な対応を行ってまいります。

 次に、地下方式における妙正寺川による水害の影響についての御質問でございます。鷺ノ宮駅付近を地下方式とした場合の具体的な影響については明らかではございませんが、水害への懸念が生じる場合には十分な対策を講じるほか、構造や施工方法において配慮することが前提であると考えております。鉄道立体化の構造形式の選定に当たっては、鉄道周辺の地形などの地形的条件、除却する踏切の数などの計画的な条件、事業費や事業期間などの事業的条件、これら三つの条件を総合的に勘案し、事業主体である東京都が最適な構造形式を決定するものと考えております

 なお、過年度に区が実施した比較検討においては、妙正寺川に近接する位置に地下構造物を構築する上では、止水対策を講じる必要があるとの結果でございました。

 野方以西区間の構造形式を都に要望する考えについてでございます。連続立体交差事業における鉄道の構造形式については、事業主体である東京都が比較検討を行った上で最適な構造形式を選定するものであり、区が選択するものではございません。区としては、東京都に対し特定の構造形式を要望するのではなく、事業の早期実現を望む区民の皆さんの御期待に応えるよう関係機関に要望していく考えでございます。

 次に、野方以西の事業推進に向けた合意形成の取り組みについてでございます。区民の皆さんをはじめ、区議会も一体となって組織している西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟では、目的とする西武新宿線の踏切渋滞の解消に向け既に工事が進んでいる中井・野方駅間の鉄道計画が、環状7号線を境に地上に出る計画であることを踏まえ、全線地下化の実現ではなく、中井・野方駅間の事業の着実な推進と野方・井荻駅間の事業の早期実現を促進するよう規約を改正し、活動に取り組んでおります。区は、区民の皆さんとともに期成同盟の加盟団体として、野方以西区間における連立事業の早期実現を図ることが区民の皆さんの合意事項ととらえ、関係機関に働きかけていくとともに、区が担うまちづくりの検討に取り組んでまいります。

 次に、連立事業の進捗状況についての区民への情報提供についての御質問でございます。野方以西区間の沿線にお住まいの皆さんの生活再建に配慮し、それぞれの構造形式についての特徴なども含め、適切なタイミングで必要な情報をわかりやすくお届けできるよう、区としても、事業主体である東京都や鉄道工事を担う西武鉄道とともに丁寧な対応を行ってまいります。


以上が、2月の区議会定例会での質疑答弁です。 
鷺宮地域から踏切が消える、登下校に影響がなくなる、踏切渋滞がなくなる、救急車が立ち往生しなくなる、なんて未来は遠い先の模様です。 
早くても東京五輪が終わってからでしょうね。 
そこから工事を策定して動き出したと妄想しても、踏切が消えるのは2025年位でしょう。小中学校の統廃合や改築計画、迷惑踏切が解決してからにしませんか? 
それとも、児童生徒に大人の都合を押し付けますか? 
ま、そのほうが関係者は楽でしょうけれどね。 
児童生徒は選挙権持ってませんし。

★引用議事録は「平成31年02月19日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録」からのもの